二浪が確定した日

3月21日10時半は電通大後期合格発表の時間だった。私立はF欄大学しか受かってないのにも関わらず不安は無く、大学は確定したものだと思っていた。

 

発表直前までApex Legendsというゲームにのめり込んでいて思考を背けていた。不合格の3文字を頭によぎらせないように

 

発表5分前 親に呼ばれネットの発表を待つことになった。胃がキリキリ痛くなり、震えが止まらない。結局の所、心の奥では落ちたことをわかっていたのだ。

 

余裕は薄っぺらい自身が積み重なって、本当の自分を覆う鎧となっていた。

 

サイトに飛び番号を探す。

どこにもない

空気が冷たくなり、スマホを持つ手が震えてくる

三度見返したが無かった。

ページを更新したりsafariからChromeに変えても無かった。

 

落ちた

 

ああそうか二浪が確定したのか。そして理解した。これから再び地獄を味わう事になり、一年という途方も無い時間を勉強に注ぐことにまたなるのか、と

 

心にぽっかりと大きな穴が空いた気がした。そして思い浮かぶ親の顔、大学生の友達。1年間必至になってやってきた自分の姿。

 

なにもかもが嫌になった。死んでもいいと思った。親に死んでいいかと聞いたら

今までお世話になった人全員に死ぬことを伝えるならいい。

絶対無理だろ、死ねなくなる。

それくらい軽い感情なんだと思った。